この記事では、Outlook Expressのメールを手動または自動で外付けHDDにバックアップするステップ・バイ・ステップ法を解説します。また、Outlook Expressについてのよくある質問をご紹介します。お役に立てれば幸いです。
Outlook Expressとは、米マイクロソフト(Microsoft)社が無償で提供していた電子メールクライアントソフトです。Windowsに標準で組み込まれていたため2000年前後のインターネット普及期にWindows利用者の間で広く普及していた。
Outlook Expressはバージョン6.0で更新を終了し、2003年3月31日(Mac版は2003年6月30日)からサポートされなくなりました。Outlook Expressが世の中から消えたわけではありませんが、現在、MicorosoftのメールソフトとしてOutlook Expressを使っている人はほとんどいません。
Outlook Expressの後継となる「Windows Live メール」は2017年1月10日にMicrosoftによるサポートが終了しました。その後は、Windows 10の標準のメールは「メール」アプリとなっています。
上述のように、Outlook Expressはバージョン6.0でアップデートを停止し、2003年3月31日(Mac版は2003年6月30日)をもってサポートを終了したので、大切なデータを守るために、多くの人々は、Outlook Expressのメッセージを外付けHDDにバックアップしたり、Outlookにインポートしたりする必要があるでしょう。
Windows XPに標準インストールされていることから、メール・クライアントとしてOutlook Expressを利用しているユーザーも多いです。メールには、用件などが書かれた本文はもちろんのこと、添付ファイルや取引相手のメールアドレスなど、仕事に不可欠なさまざまな情報が含まれています。
これが突然のハードディスク障害などで失われたりしたら一大事です。定期的にバックアップし、障害に備えておくべきです。ここでは、Outlook Expressのメッセージを外付けHDDにバックアップする2つの方法を解説します。Outlook Expressのメッセージを手動または自動でバックアップすることがきます。
「Outlook Express」において、受信した電子メールのインデックス情報ファイルとして用いられる拡張子は、.idxと.dbxです。「Outlook Express」によって用いられるデータ保存ファイル(アドレス帳のデータファイル)に付く拡張子は、.wabと .dbxです。
手順 1. 外付けHDDをパソコンと接続し、その上で新しいフォルダ(例えば、Outlook Expressバックアップという名前のフォルダ)を作成します。
手順 2. Outlook Expressを起動し、「ツール」⇒「オプション」メニューを選択し、「オプション」ダイアログを開きます。
手順 3. 「オプション」ダイアログの「メンテナンス」タブ⇒「保存フォルダ」ボタンをクリックします。
手順 4. 「保存場所」ダイアログに表示されているパスが、メールの保存先なので、これをメモ帳などにコピーします。そして、「OK」をクリックします。
手順 5. Outlook Expressを終了します。「スタート」⇒「ファイル名を指定して実行」メニューを選択し、「名前」にコピーしたメールの保存先をペーストし、「OK」ボタンをクリックし、そのフォルダをWindowsエクスプローラで開きます。
手順 6. メールの保存先フォルダをWindowsエクスプローラで開くと、「受信トレイ.dbx」などのファイル(Outlook Expressのメールに関するデータはこれらのファイルに保存されている)があるので、メールをバックアップするには、「編集」⇒「コピー」をクリックし、これらを適当なフォルダ(外付けHDDで新しく作成したフォルダ)にコピーすればよいです。
これで受信トレイなどに含まれるすべてのメールがバックアップできます。
メールをOutlook ExpressからOutlookにインポートしたら、「受信トレイ」フォルダに保存しています。Outlookのメールアカウントでそのフォルダをバックアップすればいいです。このタスクを自動化するために、強力なOutlookバックアップソフトAOMEI Backupper Professionalを使うことをお勧めします。
まず、このWindows 11/10/8/7/XP/Vista向けバックアップソフトをダウンロード、インストールします。サーバーユーザーの場合、AOMEI Backupper Serverを試してみてください。
手順 1. インポート先のOutlookアカウント(つまり、Outlook Expressからインポートしたメールを含むOutlookアカウント)を追加します。AOMEI Backupper Professionalを起動し、「バックアップ」⇒「Outlookバックアップ」をクリックします。
手順 2. 「Outlookのデータを追加」をクリックし、追加したOutlookアカウントの「受信トレイ」フォルダを選択します。「はい」をクリックします。
手順 3. 外付けHDD上のフォルダをメールのバックアップ先(保存先)として選択します。
手順 4. 「スケジュール」をクリックし、「自動バックアップを有効にする」をオンにします。そして、「デイリー」「ウィークリー」「マンスリー」「イベントトリガー」を設定できます。特定の時間にバックアップを実行したい場合、「コンピュータをウェイクアップしてスケジュールタスクを実行します」チェックボックにチェックを入れることを確認してください。
手順 5. Outlook Expressからインポートしたすべてのメールを選択したことを確認し、「開始」をクリックして、Outlook Expressのメールを外付けHDDにバックアップします。
Outlookのバックアップを作成したら、それを使用して別のパソコンに復元することができます。 新しいパソコンで、AOMEI Backupper Professionalを開き、「復元」をクリックし、「タスクを選択」をクリックします。画面の指示に従って、Outlookの復元を完成させます。
バックアップと復元を別のコンピュータで行えば、メール・データを別コンピュータに移行することもできます。
コンピュータを買い換えたときや、より大きなハードディスクに交換するときなどには、今まで受信したメール・データを移行させる必要に迫られます。
最近はハードディスクが安いので、ディスクが不足したら、ディスクを増設して、Outlook Expressによって保存されたメールやニュース・メッセージのファイルを移行させればよいです。
Outlook ExpressからMicrosoft Outlookにメールをインポートしたい場合、以下の手順で行うのがよいです。
手順 1. 「インポートとエクスポート」ウィザードを起動します。
◇Outlook 2010では、「ファイル」タブで、「開く」⇒「インポート」の順にクリックします。
◇Outlook 2007では、「ファイル」メニューで、「インポートとエクスポート」をクリックします。
手順 2. 「実行する処理を選択してください」で「インターネットメールやアドレスをインポート」を選択し、「次へ」をクリックします。
手順 3. 「インポート元のインターネットメールアプリケーションを選択してください」でメールクライアントを選択します。
◇Outlook 2007/2010では、Outlook Express 4.x、5.x、6.x、またはWindows メール
◇Outlook 2003では、Outlook Express 4.x、5.x、6.x
◇Outlook 2002/2000では、Outlook Express 4.x、5.x
手順 4. インポートする内容で「メールのインポート」にチェックを入れ、「次へ」をクリックします。
手順 5. 「重複するアイテムをインポートするアイテムと置換」を選択し、「完了」をクリックします。
手順 6. 「インポートの概要」画面が表示します。「OK」で終了します。
※Outlook ExpressとOutlookは、異なるパソコンにインストールされている場合、まずOutlook Expressのフォルダを別のパソコンにコピーする必要があります。
Outlook Expressは、Outlookから電子メール機能だけを取り出したソフトです。利用目的で選べばいいでしょう。
※「Outlook」には、電子メールの送受信、予定表、連絡先、仕事管理表、メモ帳といった機能があり、たとえばメモ帳を予定表に貼り付けたり、予定表の項目をメールで送信したりとツールの連携利用が可能です。
※一方、「Outlook Express」は、「Outlook」の機能で最も利用率が高い電子メール機能と連絡先機能の一部を取り出したソフトウエアと言っていいでしょう。電子メール機能に絞り込むことで、メールの送受信や管理操作も比較的分かりやすく、動作も軽いので、まさに「Express」といった感じです。
Outlook Expressのデータは次のフォルダにあります。
C:\Documents and Settings\[ユーザー名]\Local Settings\Application Data\Identities\{GUID}\Microsoft\Outlook Express
或いは:C:\Windows\Application Data\Identities\{GUID}\Microsoft\Outlook Express
デフォルトでは、ユーザーごとに以上のフォルダに「受信トレイ」や「送信トレイ」が保存されています。この下の「受信トレイ.dbx」が受信トレイに保存されているメールをまとめたファイルです。<ユーザー名>にはユーザーの名前が、{GUID}(GUID:Globally Unique Identifier)にはそのユーザーを識別するグローバル一意識別子(XXXXXXXX-XXXX-XXXX-XXXX-XXXXXXXXXXXX)が入ります。
手順 1. Outlook Expressを起動し、「ファイル」⇒「インポート」⇒「メッセージ」をクリックします。
手順 2. ここでは、バックアップしたメールのプログラム「Microsoft Outlook Express 6」を選択します。ほかのメール・クライアントのデータも読み込むことができます。
手順 3. 「Outlook Express 6 ストア ディレクトリからメールをインポートする」を選択します。
手順 4. 「参照」をクリックしてバックアップしたOutlook Expressのフォルダを選択します。
手順 5. すべてのメールを復元する場合は「すべてのフォルダ」を選択します。「受信トレイ.dbx」だけを復元したい場合は、「選択されたフォルダ」を選択し、「受信トレイ」を選びます。
復元が始まります。メールがOutlook Expressに読み込まれ、復元が完了します。
この記事では、Outlook Expressのメールを外付けHDDにバックアップする2つの方法を紹介しました。1つは、Outlook Expressを利用してOutlook Expressのメールを手動でバックアップする方法ですが、もう1つは、Outlook ExpressのメールをOutlookにインポートしてから、サードパーティ製のOutlookバックアップソフトを利用してOutlook Expressのメールを自動でバックアップする方法です。
Outlook Expressのメールをより安全に保護するために、強力なバックアップ ソフトAOMEI Backupper Professionalを使用してOutlookメールボックス全体(受信トレイフォルダ)を自動的にバックアップすることをお勧めします。非常にシンプルかつ高速です。