システムの復元は通常起動状態からも実施できます。しかしウィルスなど原因不明の異状が発生した場合は、最低限必要なサービスやドライバーなどしか読み込まないないセーフモードで起動し(ウィルスなどに汚染されている可能性のあるものをできるだけ読み込まない状態で)、システム回復を行うのがベストとされています。この記事では、Windows 10のセーフモード起動とセーフモードからのシステム復元について書きます。
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システムの復元は、Windowsが不安定になった時に以前の復元ポイントと呼ばれる時点に、戻す作業です。作成したデータやファイルなどはそのまま残り消えることはありません。システムやプログラムに関連したファイルのみ変更が行われます。
なぜ、このようなことが可能かというと、Windowsは設定情報について自動的にバックアップを取ってくれているからです。そのため、ユーザーは任意のタイミングでバックアップを取らなくても、Windowsに記憶されている過去の設定情報を呼び出すことができます。
設定情報とは、Windowsを操作するために重要な情報で、万が一データが壊れてしまうと一部のソフトウェアやハードウエアが使えなくなる可能性があります。また、最悪のケースでは起動そのものができなくなるかもしれません。システムの復元機能は、このようなトラブルが発生した場合に有効な対処方法です。
セーフモードとは、Windowsの起動モードの1つで、Windowsの機能を限定し、必要最小限のシステム環境でパソコンを起動する、Windows診断用の起動モードです。このモードで各種ドライバーや、スタートアップアプリケーションの類も、一切読み込みません。何らかのトラブルが発生し、パソコンの動作が不安定で正常に起動できない場合は、セーフモードで起動して、トラブルの原因を調べて、特定することができます。
セーフモードは、Windowsだけでなく、macOS、Androidといった多くのOSに標準搭載されています。
セーフモードが効果的なトラブルの例としては、Windows 10/11が正常に起動しない、Windowsアプリがフリーズし続けるなどが挙げられます。万が一トラブルが発生したときでも、セーフモードで起動させて原因を特定し、対処すれば正常な状態に戻すことができます。
Windowsが起動できる場合とできない場合でセーフモードの起動手順が異なります。それぞれの手順を紹介するので、状況に合った方法でセーフモードを起動して下さい。
Windows 10が通常の状態でセーフモードを起動するには、次の4つの方法があります。
方法❶:スタートメニューからセーフモードを起動
手順 1. スタートボタン(Windowsマーク)⇒電源アイコンの順にクリックします。「Shift」キーを押しながら「再起動」をクリックします。
手順 2. 「トラブルシューティング」⇒「詳細オプション」⇒「スタートアップ設定」を選択し、「再起動」のボタンをクリックします。
手順 3. 「スタートアップ設定」画面からテンキーの「4」またはファンクションキーの「F4」を押して「セーフモードを有効にする」を選択します。
パソコンが再起動して、Windowsがセーフモードで起動します。
方法❷:設定からセーフモードを起動する
手順 1. スタートボタン(Windowsマーク)⇒「設定」(歯車マーク)の順にクリックします。
手順 2. 「更新とセキュリティ」⇒「回復」の順にクリックします。
手順 3. 「更新とセキュリティ」⇒「回復」の順にクリックします。右に表示される「PCの起動をカスタマイズする」の「今すぐ再起動」をクリックします。
手順 4. PCが再起動されると、「オプションの選択」画面が表示されます。この後は、前述の方法と同じ手順です(「トラブルシューティング」⇒「詳細オプション」⇒「スタートアップ設定」⇒「再起動」⇒「F4」キーで「セーフモードを有効にする」)。
方法❸:システム構成からセーフモードを起動する
PC再起動で、直接セーフモードの起動が可能です。PC中級者以上の場合では、こちらが一般的なセーフモードの起動方法になるかと思います。
手順 1. 「Windows + R」キーを押して「ファイル名を指定して実行」を起動します。「msconfig」と入力して「OK」をクリックすることで「システム構成」を起動します。
手順 2. 「ブート」タブをクリックし、「ブートオプション」の「セーフブート」にチェックを入れて「OK」をクリックします。
手順 3. 「再起動」をクリックし、セーフモードが起動します。
方法❹:コマンドでセーフモードを起動する
コマンドプロンプトもしくはWindows PowerShellを使用してセーフモードで起動することもできます。
手順 1. 「コマンドプロンプト」、「Windows PowerShell(管理者)」または「ファイルを指定して実行」を起動します。
手順 2. 「shutdown /r /o /t 0」と入力すると、PCが再起動され、先ほどの「オプションの選択」が表示されます。
手順 3. この後は、前述の方法と同じ手順です(「トラブルシューティング」⇒「詳細オプション」⇒「スタートアップ設定」⇒「再起動」⇒「F4」キーで「セーフモードを有効にする」)。
何らかのトラブルでWindows 10が起動しなくなった時にPCをセーフモードで起動する方法をご紹介しましょう。
方法❶:F8キー連打でセーフモードを起動する
UEFI/GPTブートするWindows 10でも、電源ONからF8キー連打でセーフモードに入ることができます。
手順 1. PCの電源を入れ、すぐにキーボードのF8を何度も押します。「詳細ブートオプション」メニューを呼び出したら、F8キーをはなします。
手順 2. キーボードの上下矢印で「セーフモード」または「セーフモードとコマンドプロンプト」を選択して、Enter キーを押します。
方法❷:自動修復からセーフモードを起動する
手順 1. スタートアップ修復(自動修復)画面に進みます。
手順 2. 「詳細オプション」を選びます。「オプションの選択」画面が表示されます。この後は、前述の方法と同じ手順です(「トラブルシューティング」⇒「詳細オプション」⇒「スタートアップ設定」⇒「再起動」⇒「セーフモードを有効にする」または「セーフモードとネットワークを有効にする」)。
以上の手順でWindows10をセーフモードで起動することができます。セーフモードの起動に成功していると、画面の縁に「セーフモード」の文字が表示されます。
Windows 10/11のセーフモードを解除するには、パソコンを通常の操作で再起動すると自動でセーフモードが解除されます。
手順 1. 「Windowsマーク」をクリックして「電源マーク」⇒「再起動」を選択します。
手順 2. Windowsが起動して「セーフモード」の文字が消えていることを確認します。
システムの復元を実行することで、ハードディスク内の情報の整合性に問題が発生し、システムが不安定になる場合があります。大切なデータは、事前にバックアップを取っておくことをお勧めします。
Windowsをセーフモードで起動すると、システムのプロパティなど一部のメニューからシステムの復元のメニューが消えてしまいますが、回復メニューにはシステムの復元が残っています。
手順 1. 「Windowsマーク」を右クリックして「ファイル名を指定して実行」を選択します。名前に「control」と入力して「OK」をクリックします。
手順 2. コントロールパネルが開いたら、右上の「表示方法」をクリックして「小さいアイコン」、もしくが「大きいアイコン」を選択します。一覧から「回復」をクリックします。
手順 3. 「システムの復元を開く」をクリックして「システムの復元」ウィザードが起動します。
手順 4. 「推奨される復元」ポイントはだいたい最新のものとなっていますが、「別の復元ポイントを選択する」を選ぶこともできます。
手順 5. 後は確実な復元ポイントを選んで「次へ」をクリックしてシステム復元を進めていきます。後二三の画面が出るかもしれませんが「次へ」とか「OK」とか、「完了」など作業を進める方向でクリックすればよいです。
セーフモードのシステムの復元は、いきなりPCが再起動され、PC再起動中にシステムの復元が実行されます。システムの復元が終了すると、無事Windowsが正常起動できました。
ただし、システムの復元にかかった時間は1時間40分くらいでした。通常起動した時のシステムの復元と比較すると、かなり時間がかかりました。
Windows 10が通常起動できないまたはセーフモードでも起動不能の場合は、「コマンドプロンプト」より「復元機能」を立ち上げて正常時に戻すことができます。
手順 1. 「セーフモードとコマンドプロンプト」を選択し、コマンドプロンプト画面が起動した後、「%systemroot%\system32\restore\rstrui.exe」と入力して「Enter」キーを押します。
手順 2. 「システムの復元」画面が表示されたら、「コンピュータを以前の状態に復元する」を選択して「次へ」ボタンを押します。
手順 3. 左ウィンドウから「復元期日」を選択して、右ウィンドウより「復元ポイント」を選択して「次へ」ボタンを押して復元が実行されます。
後に自動的に再起動され、再起動後少し待つと復元終了画面が出ます。復元が失敗の場合には再度実行するか、成功の場合にも復元の取り消すことも可能です。
上述のように、復元ポイントが作成されない場合または、消えてしまったり、破損してしまったりする場合、システムの復元が失敗するかもしれません。また、壊れたファイルや削除/紛失したデータを復元することはできません。
別の方法でシステムをより簡単にバックアップ、復元することは可能でしょうか?最高のバックアップフリーソフトAOMEI Backupper Standardは、様々なバックアップ&復元方式を提供しています。
1つまたは複数のバックアップを作成しておくと、いつでもWindows 10を復元できます。システムバックアップ方法>>
▶システムが正常に起動できる場合、AOMEI Backupper Standardを起動⇒「復元」タブをクリック⇒「タスクを選択」をクリック⇒画面の指示に従って、復元を完成させます。
▶システムが起動できない場合、AOMEI Backupperで復元を実行する方法が3つあります。
❶Windows 10回復環境(Windows RE)で起動します。まずWindows回復環境にAOMEI Backupperを統合する必要があります。
❷AOMEIのブートメディアから起動します。USBメモリまたはCD/DVDを使用してブータブルメディアを作成します。
❸AOMEI Image Deployから大量のコンピュータを同時に起動させます。バックアップを複数台のパソコンに復元したり、異なるハードウェアに復元したりできます。
セーフモードを起動する際に、上手く移動しなかったり途中で止まったりすることがあります。このような場合、いくつかの方法を試すと改善される可能性があります。ここでは、Windows 10/11でセーフモードが起動しないときの対処法を3つ解説します。
何らかのトラブルによってパソコン自体が起動しない場合、まずは電源ボタンを長押しして強制終了させます。その後、電源をONにして起動し、再度セーフモードの手順を踏んでみましょう。
セーフモードが起動しない場合、事前に作成した回復ドライブを利用すると改善が見られることがあります。
回復ドライブを作成し⇒電源OFFのパソコンにUSBメモリを接続し⇒電源をONにし⇒ファンクションキーF8を押下し⇒ブートデバイス選択メニューが表示され⇒回復ドライブを作成したストレージを選び⇒「キーボードレイアウトの選択」で「Microsoft IME」をクリックし⇒「オプションの選択」画面で「ドライブから回復する」をクリックし⇒「ファイルの削除のみ行う」または「ドライブを完全にクリーンアップする」を選び⇒「回復」をクリックします。
強制終了しても、回復ドライブを利用してもセーフモードが起動しない場合や、自分で対処するのに不安がある場合は、専門業者に修理を依頼するのがよいでしょう。
通常起動からでもシステム復元はできます。しかしウィルスなど原因不明の異状が発生した場合は、セーフモード起動から正常動作の時点のシステムの復元を行うのが良いと思います。この記事では、Windows 10でセーフモードを起動する方法や、Windows 10のセーフモードからシステムの復元を実行する方法をご紹介しました。
また、パソコン初心者でも簡単に使えるAOMEI Backupper Standardでバックアップ&復元を実行する無料方法や、Windows 10のセーフモードでも起動しない場合の対処法も提供しました。必要に応じて、役に立つ内容を読んでください。
2024年7月19日、全世界のWindows PCで大規模なブルースクリーン(BSOD)が発生し、多くのユーザーがシステムのクラッシュや再起動に直面しました。この問題は、MicrosoftのWindowsアップデートに関連するもので、多くのユーザーがシステムのクラッシュや再起動に直面しました。特に、最新のWindows 10およびWindows 11のアップデートを適用したシステムでこの問題が報告されました。
この問題には2つの解決方法があります。それぞれの詳細な手順を以下に紹介します。
今回の事件は突発的なものであり、個人および企業の重要なデータに影響を及ぼしています。したがって、データの損失を防ぐためには、定期的なバックアップを取ることが重要です。前述の優れたバックアップソフトであるAOMEI Backupperを使用して、システムバックアップを行うことをお勧めします。(o゚v゚)ノ
1. PCが完全にシャットダウンするまで電源ボタンを押し続けます。そして、もう一度電源ボタンを押してPCの電源を入れます。
2. 前述の手順を2~3回繰り返します。その後、Windowsのロゴ、「お待ちください」などの画面が表示されます。
3. 青い画面に「回復」と表示されたら、「詳しい修復オプションを表示する」をクリックします。「オプションの選択」ページで、「トラブルシューティング」>「詳細オプション」>「スタートアップ設定」>「再起動」の順にクリックします。
※BitLocker回復キーの入力を求められる場合があります。
4. 再起動した後、「スタートアップ設定」画面が表示されます。4またはF4キーを押し続けるとセーフモードを有効にします。
5. セーフ モードに入ったら、Windows検索バー「cmd」と入力し、コマンドプロンプトを管理者として実行します。
6. 次のコマンドを入力し、「Enter」キーを押します。
CD C:\Windows\System32\drivers\CrowdStrike
*ここのC:はシステム ドライブです。
7. CrowdStrikeディレクトリに移動したら、次のコマンドを入力して実行し、「C-00000291*.sys」に一致するファイルを探します。
dir C-00000291*.sys
8. 見つかったファイルを完全に削除するには、次のコマンドを入力して「Enter」キーを押します。
del C-00000291*.sys
9. PCを再起動し、ブルースクリーン問題が解決されるかどうかを確認します。
1. 方法1の手順1~手順2を実行し、「オプションの選択」画面に入ります。そして、「トラブルシューティング」>「詳細オプション」>「システムの復元」の順にクリックします。
2. 「使用できる状態に戻すには回復キーを入力してください」と表示された場合は、回復キーを入力して「続行」をクリックします。
3. 次のページで、お使いのユーザー名を選択し、アカウントのパスワードを入力して進みます。
※パスワードを設定していない場合は、何も入力せずに「続行」をクリックします。
4. 「システムファイルと設定の復元」と表示され、「次へ」ボタンをクリックします。その後、指示に従ってシステムの復元を実行します。
⭐専門家は、最新のソフトウェア修正プログラムを使用するために「Windows Update」を実行することをユーザーに推奨しています。それでもブルースクリーンエラーが解消されない場合、Microsoftは次の手順を推奨しています:
Windowsデバイスを使用していないユーザーは、ブラウザで「Microsoftサポート」を訪問し、「BSODエラーの解決」と入力してブルースクリーンのトラブルシューティングを行うことができます。これにより、「推奨サポート」のガイド付き手順に移動します。
⭐質問:ブルースクリーンを解決するにはどのくらい時間がかかりますか?
Microsoftは、システムの復旧に際して最大15回の再起動が必要となる可能性があると警告しています。