このガイドでは、削除できないファイルの原因を詳しく解説し、エクスプローラーやコマンドプロンプトを活用した解決策に加え、より効率的にデータを完全消去する方法を紹介します。
USBメモリは、気軽にデータを持ち運べる便利なストレージデバイスとして、多くの方に愛用されています。ところが、使っているうちに「壊れたファイルを見つけたけど、なぜか削除できない…」という困った経験をしたことはありませんか?
実は、USBメモリ上のファイルが削除できなくなるのには、いくつかの原因があります。ここでは、考えられる主な理由についてご紹介します。
USBメモリはFAT32やNTFSといったファイルシステムでデータを管理していますが、突然取り外したり、予期せぬ電源断が発生したりすると、ファイルシステムが破損し、ファイルを削除できなくなることがあります。
ファイルを削除しようとすると「アクセスが拒否されました」や「ファイルまたはディレクトリが壊れているため、読み取ることができません。」というエラーが表示される
USBメモリ内のファイルが開けない、または一部のデータが消えている
ディスクチェック(chkdsk)を実行するとエラーが検出される
USBメモリのコネクタ部分の接触不良や、メモリチップの劣化が原因で、データの読み書きが正常に行えなくなることがあります。
USBメモリをパソコンに接続しても認識されない、または接続が頻繁に切れる
ファイルを開こうとするとエラーが出る
読み取り専用(書き込み禁止)状態になり、削除ができない
USBメモリのデータは、アクセス権限が適切に設定されていないと、削除が制限されることがあります。特に、会社のPCや複数のユーザーが使用する環境では、管理者権限が必要な場合があります。
「この操作を実行するにはアクセス許可が必要です」と表示される
ファイルのプロパティを開くと、所有者が「不明」または「SYSTEM」になっている
アクセス許可を変更しようとしても拒否される
では、USBメモリから壊れたファイルを削除するにはどうすればよいのでしょうか?次のセクションでは、具体的な削除方法をご紹介します。ぜひ参考にしてみてください!
USBメモリ内の壊れたファイルが通常の方法で削除できない場合、いくつかの対処法を試すことで問題を解決できる可能性があります。以下では、一般的な4つの方法を紹介します。
最も基本的な方法は、Windowsのエクスプローラーを使って強制的にファイルを削除することです。通常の「削除」操作で失敗する場合でも、「Shift + Delete」キーを使用することで、ゴミ箱を経由せずに完全削除を試みることができます。
1. USBメモリをパソコンに接続し、認識されることを確認します。
2. 削除したいファイル/フォルダを見つけ、「Shift」キーを押しながら「Delete」キーを押します。
3. 確認ダイアログが表示されたら「はい」をクリックします。
エクスプローラーで削除できない場合は、コマンドプロンプト(CMD)を使ってファイルを削除する方法があります。特に「アクセス拒否」や「ファイルが見つかりません」といったエラーが出る場合に有効です。
1. Windows検索バーに「cmd」と入力し、コマンドプロンプトを管理者として実行します。
2. USBメモリのドライブを確認し、コマンドプロンプトで対象のドライブに移動します。(例:D:ドライブならD:を入力しEnter)
3. 削除したいファイルを削除するために、以下のコマンドを入力します:
del /f /q ファイル名
※「/f」は強制削除、「/q」は確認なしで削除のオプション
4. フォルダごと削除する場合は、以下のコマンドを使用します:
rmdir /s /q フォルダ名
🌟注意:
管理者権限で実行しないと削除できない場合があります。
誤って必要なファイルを削除しないよう、削除前にファイル名をよく確認してください。
USBメモリのファイルシステムが破損している場合、ディスクチェック(CHKDSK)を実行することで、エラーを修復し、ファイルを削除できるようになることがあります。
1. Windows検索バーに「cmd」と入力し、コマンドプロンプトを管理者として実行します。
2. USBメモリのドライブを確認し、以下のコマンドを入力
chkdsk F:/f/r
※「F:」はUSBメモリのドライブレターに置き換える
/f:ファイルシステムのエラー修正
/r:不良セクターの検出と回復
3. 修復が完了したら、USBメモリを再接続し、再度ファイル削除を試してください。
ファイルが使用中の状態で削除できない場合、セーフモードで起動すると、不要なプロセスが停止され、削除できる可能性が高くなります。
1. PCを再起動しながら「Shift」キーを押し続けます。
2. 「オプションの選択」画面で「トラブルシューティング」→「詳細オプション」→「スタートアップ設定」→「再起動」を選択します。
3. 「4」または「F4」を押してパソコンをセーフモードで起動します。
4. セーフモードでログイン後、USBメモリを接続し、エクスプローラーまたはCMDを使って削除を試してください。
前述の方法で削除を試みても、USBメモリの破損が深刻な場合、ファイルが削除できないことがあります。特に、削除したはずのファイルが残っている、USBメモリの動作が不安定になるといった症状が発生する場合は、より確実な方法を検討する必要があります。
このような状況では、AOMEI Backupper Professionalの「ディスク消去」機能を活用することで、USBメモリ内の壊れたファイルを含むすべてのデータを完全に削除することができます。また、このソフトウェアは以下のようなメリットがあります:
多様なストレージに対応:Samsung、WD、HP、Seagateなどのブランドに対応し、ローカルディスク、外付けHDD、USBフラッシュドライブやSDカードなど様々なデバイスを消去することができます。
柔軟な消去範囲の選択:ディスク全体の消去だけでなく、特定のパーティションや未割り当て領域のみを選択して消去することができます。
4つの消去方式を提供:全セクタにゼロを書き込む、全セクタにランダムデータを書き込む、DoD 52220.22-M、Gutmannの4つの消去方式を提供しています。
幅広いOS互換性:Windows 11/10/8.1/8/7/Vista/XPを含む、すべてのWindowsオペレーティングシステムをサポートします。
この方法で消去したデータは完全に上書きされ、復元することができません。そのため、重要なデータは事前に必ずバックアップを取ってから実行してください。
1. AOMEI Backupper Professionalをダウンロードしてインストールし、起動します。左側の「ツール」タブをクリックし、「ディスク消去」を選択します。
2. 「消去タイプ」ページで、「ディスク上のパーティションまたは未割り当て領域を消去」と「ディスクを消去」2つのタイプが選択可能です。ここで「ディスクを消去」を例として選択します。
3. 消去したいディスクを選択し、「次へ」をクリックします。
4. 「消去方式」を選択するページに移動し、「全セクタにゼロを書き込む」を選択します。
より安全なデータ消去を希望する場合、「全セクタにランダムデータを書き込む」「DoD 5220.22-M」「Gutmann」の3つの方式から選択できます。※安全性の高い方式ほど、消去に時間がかかります。
本機能では、ダイナミックディスクの消去には対応していません。
USBメモリの破損によってファイルが削除できない問題は、多くの人が一度は経験するトラブルです。ちょっとしたエラーなら、エクスプローラーやコマンドプロンプトを使って解決できることもありますが、状況によっては手間がかかることもあります。
特に、完全に消去したいデータがある場合や、確実にクリーンアップしたい場合は、AOMEI Backupper Professionalのディスク消去機能を活用するのがおすすめです。
高度な消去方式を備えており、一度削除したデータは復元できないため、情報漏えいのリスクを防ぎながら安全にUSBメモリをリフレッシュできます。興味のある方はぜひダウンロードして試してみてください!