Windows Server 2019:ベアメタルバックアップ&回復

Windows Server 2019のユーザーには、Windows Serverのベアメタルバックアップを作成することは非常に重要です。ウイルスやランサムウェアの攻撃などのことが起こったとき、それを使って簡単にベアメタル回復を行うことができます。

By @Machi 最後の更新 2022年08月02日

ベアメタルバックアップ&回復について

ベアメタルバックアップ(BMB)とは、システムパーティション、ブートパーティション、その他のパーティション(ブートパーティション以外にアプリケーションがインストールされている場合)を含む重要なボリュームをすべてバックアップすることです。すべてのアプリケーションが一貫した状態であることを保証できます。移行や災害復旧に役立ちます。

ベアメタル回復(BMR)とは、あらかじめ作成しておいたバックアップを空っぽ状態のハードディスクに復元することです。ここでいう「ベアメタル」とは、何も書き込まれていない状態のハードディスクを指します。また、ベアメタル回復は安全性にも優れています。これは、ベアメタル回復がソフトウェアを復元する前に、システムディスク上の既存のパーティションをすべて削除してから再作成することです。

サーバーが壊滅的な被害を受けた場合、通常はベアメタル回復という方法しかありません。ベアメタル回復を実行するには1つの条件があり、それはベアメタルバックアップがあることです。次に、Windows Server 2019でベアメタルバックアップ&復元を実行する3つの方法をご紹介します。興味のある方は是非ご覧ください。

Windows Server 2019でベアメタルバックアップ&回復を実行する方法

方法1. WBAdminコマンドラインを使用する

WBAdminでWindows Server 2019のベアメタルバックアップを作成する

WBAdminでは、OS、ボリューム、ファイル、フォルダー、アプリケーションをバックアップおよび復元することができます。WBAdminを使用するには、管理者権限で「コマンドプロンプト」を起動することが必要です。

しかし、Windows Server 2019では、WBAdminコマンドラインユーティリティに少し違いがあります。ここに一部のサブコマンドとその説明をご紹介します。もっとのサブコマンドについては、「Windows Server バックアップ コマンドのリファレンス」を参照してください。

サブコマンド 説明
WBADMIN ENABLE BACKUP 毎日のバックアップスケジュールを有効にします。
WBADMIN DISABLE BACKUP 毎日のバックアップスケジュールを無効にします。
WBADMIN START BACKUP 1回限りのバックアップを実行します。
WBADMIN STOP JOB 現在実行中のバックアップまたは回復操作を停止します。
WBADMIN GET VERSION 指定された場所から回復できるバックアップの詳細を一覧表示します。
WBADMIN GET ITEMS 特定のバックアップに含まれるアイテムを一覧表示します。
WBADMIN START RECOVERY 回復を実行します。
WBADMIN GET STATUS 現在実行中のバックアップまたは回復操作の状態を表示します。
WBADMIN GET DISKS 現在オンラインになっているディスクを一覧表示します。
WBADMIN GET VIRTUALMACHINES 現在のHyper-V仮想マシンを一覧表示します。

Windows Server 2019のベアメタルバックアップを作成するには、以下のコマンドを入力し、「Enter」キーを押してください。

☞  wbadmin start backup -backuptarget:E: -allCritical -vssfull -quiet

-allCritical:すべての重要なボリューム(オペレーティングシステムの状態を含むボリューム)をバックアップに含めることを指定します。
-vssfull:ボリュームシャドウコピーサービス(VSS)を使用して完全バックアップを実行します。
-quiet:ユーザーにプロンプトを表示せずにコマンドを実行します。
他の構文については、「構文: WBADMIN START BACKUP」を参照してください。
WBAdminでWindows Server 2019のベアメタル回復を実行する

WBAdminでベアメタル回復を行うには、「コマンド プロンプト」で以下のコマンドを入力し、「Enter」キーを押してください。

☞ wbadmin get versions -backuptarget:E: 

☞ wbadmin get items -versions:09/11/2019-03:48 -backuptarget:E:

☞ wbadmin start recovery -version:09/11/2019-03:48 -itemtype:App -items:Registry -recoverytarget:F:\

「E:」:バックアップを含むドライブ
「F:」:バックアップの保存先

方法2. Windows Server バックアップと回復環境を使用する

Windows Server バックアップをインストールする

手順 1. スタートアイコンをクリックします。検索ボックスに「サーバー マネージャー」と入力し、検索結果に表示されている「サーバー マネージャー」を選択して開きます。

手順 2. 「役割と機能の追加」をクリックします。その後、「次へ」を押します。

手順 3. 「役割ベースまたは機能ベースのインストール」を選択し、「次へ」をクリックします。

手順 4. 機能を追加する対象サーバーを選択します。そして「次へ」をクリックします。

手順 5. 「サーバーの役割の選択」で、直接「次へ」をクリックします。

手順 6. 機能リストから「Windows Server バックアップ」を選択し、「次へ」をクリックします。

手順 7. インストールオプションを確認します。問題がなければ、「インストール」をクリックします。

Windows Server バックアップでWindows Server 2019のベアメタルバックアップを作成する

手順 1. 「サーバー マネージャー」を起動し、「ツール」→「Windows Server バックアップ」の順にクリックします。

手順 2. 「バックアップ スケジュール」を選択します。

手順 3. 「バックアップ スケジュール ウィザード」が表示されます。「次へ」をクリックします。

手順 4. 「バックアップの構成の選択」で、ベアメタルバックアップを作成するために、「サーバー全体」を選択し、「次へ」をクリックします。

サーバー全体(推奨):すべてのサーバーデータ、アプリケーション、およびシステム状態をバックアップします。
カスタム:特定のボリュームやファイルを選択して、バックアップします。

手順 5. 「バックアップの時間の指定」で、バックアップを実行する時間を設定します。設定が完了したら、「次へ」をクリックします。

手順 6. バックアップの保存先を選択します。

手順 7. バックアップの設定を確認します。確認が完了したら、「完了」をクリックします。

回復環境でインストールディスクからWindows Server 2019のベアメタル回復を実行する
✹ 注意:復元先としての物理サーバーに、同じかそれ以上のストレージ容量があることを確認してください。

手順 1. バックアップファイルの入ったドライブをサーバーに接続します。

手順 2. 接続されたドライブから起動し、言語などを設定して「次へ」をクリックします。「コンピューターを修復する」を選択します。

手順 3. 「トラブルシューティング」→「詳細オプション」→「イメージでシステムを回復」をクリックします。

手順 4. 「コンピューター イメージの最適用」が表示され、画面の指示に従って操作します。Windows Server 2019イメージの復元に成功すると、サーバーが自動的に再起動します。

方法3. 最適なツール-AOMEI Backupperを使用する

上記2つの方法はWindows Server 2019でベアメタルバックアップを行うことができますが、パソコンに疎い方には少し難しいと思います。より簡単な方法を探している方は、Windows Server向けのバックアップ&復元用ソフト-AOMEI Backupper Serverの使用をお勧めします。

このソフトを使用すると、数回のクリックだけでベアメタルバックアップを行うことができます。UIデザインがシンプルで分かりやすいので、パソコンに精通していない方でもすぐに上手く使えます。

このソフトは、Windows Server 2003/2008/2012/2016/2019/2022(R2を含む)、Windows XP/Vista/7/8/8.1/10/11に対応しています。それに加えて、このソフトは次のような利点があります:

バックアップファイルの圧縮、バックアップの暗号化など多様のバックアップオプションを提供し、バックアップ設定をカスタマイズすることができます。
古いバージョンのバックアップの自動削除機能をサポートしていて、バックアップスペースをインテリジェントに管理することができます。
フル/増分/差分バックアップの3つのバックアップ方法をサポートし、ディスクスペースを節約することができます。
ベアメタル回復:起動可能なディスク/USBドライブを使用して、Windows Serverのバックアップイメージを異なるハードウェア構成のコンピュータに復元することができます。OSのクラッシュなど予期せぬ災害が発生した場合、システムイメージを迅速に復元することで、ビジネス上の損失を最小限に抑えることができます。

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AOMEI BackupperでWindows Server 2019のベアメタルバックアップを作成する

Windows Server 2019のシステム状態のバックアップを例にとって説明します。外部ストレージを保存先として選択したい場合、あらかじめサーバーに接続しておいてください。

手順 1. AOMEI Backupper Serverをインストールし、起動します。「バックアップ」→「システムバックアップ」をクリックします。

手順 2. デフォルトでは、システムドライブとその関連パーティションが選択されます。バックアップの保存先だけを選択すればよいです。外付けドライブ、NAS、ネットワーク共有フォルダ、クラウドドライブなどのストレージデバイスに対応しています。

手順 3. (オプション)下にある「スケジュール」をクリックして、自動バックアップを設定します。自動バックアップでは、毎日/毎週/毎月/イベントトリガー(システム起動/シャットダウン、サインイン/サインアウト)/USB挿入の5つのオプションをサポートしていて、必要に応じて設定することができます。

手順 4. (オプション)「スキーム」をクリックして、フル/増分/差分バックアップと古いバージョンのバックアップの自動削除を設定することができます。

手順 5. (オプション)「オプション」をクリックして、バックアップ完了後のメール通知、バックアップの暗号化、バックアップの圧縮レベル、使用されているセクターのみバックアップする「インテリジェントセクターバックアップ」/すべてのセクターをバックアップする「完全なバックアップ」などを設定することができます。

手順 6. 「開始」をクリックして、「スケジュールを追加して、今すぐバックアップ」または「スケジュールを追加」を選択することができます。「スケジュールを追加」を選択した場合、現時点でバックアップは実行されませんが、このタスクが「ホーム」タブに追加され、スケジュールされた時点で実行されます。

✹ 注意:「システムバックアップ」では、オペレーティングシステムファイルとその関連パーティションがすべてバックアップされています。他のボリュームに重要なデータがある場合、「ファイルバックアップ」機能を使用して、特定のファイル/フォルダをバックアップします。
AOMEI BackupperでWindows Server 2019のベアメタル回復を実行する

Windows Server 2019で障害が発生した場合、「復元」→「タスクを選択」または「イメージファイルを選択」を選択し、以前に作成したバックアップを使用して、サーバーを復元することができます。サーバーの起動に失敗した場合、起動可能なUSBから起動し、回復環境で「イメージでシステムを回復」を実行することができます。

まとめ

この記事では、Windows Server 2019のベアメタルバックアップ&復元を行うの方法を3つご紹介しました。ご覧のように、前の2つのOS標準機能を使用して、ベアメタルバックアップを作成する方法は、少し面倒で難しいです。シンプルさと効率性を考慮すると、3番目のサードパーティー製のバックアップ&復元ソフト-AOMEI Backupper Serverを使用する方法はベストな選択です。

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