原因+解決策:プロパティを含めずにこのファイルをコピーしますか

ファイルをコピーしようとした際に「プロパティを含めずにこのファイルをコピーしますか?」というメッセージが表示されることがあります。この警告は、コピー元とコピー先のファイルシステムの違いが原因で発生します。本記事では、このメッセージの意味や考えられる影響を解説し、適切な解決策を紹介します。

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By Yoyo 最終更新日 2025年02月25日

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Windowsで「プロパティを含めずにこのファイルをコピーしますか」のメッセージが出た

「プロパティを含めずにこのファイルをコピーしますか?」というメッセージが表示される

WindowsパソコンからUSBメモリに資料をコピーしようとしたところ、「プロパティを含めずにこのファイルをコピーしますか?」というメッセージが表示されました。普段は特に意識せずにファイルをコピーできていたので、突然このメッセージが出てきて少し戸惑っています。

USBメモリのフォーマットが関係しているのか、それともファイルの種類や保存場所によるものなのか原因が分かりません。このまま「はい」を選択しても大丈夫なのか、それとも何か問題が起こる可能性があるのか気になっています。

– ユーザーからの質問

Windowsでファイルをコピーしようとすると、「プロパティを含めずにこのファイルをコピーしますか?」というメッセージが表示されることがあります。これはなぜでしょうか?

プロパティを含めずにこのファイルをコピーしますか

原因このメッセージは、NTFSのファイルをFAT32やexFATにコピーする際、アクセス権限やメタデータなどのプロパティ情報が保持できないために表示されます。FAT32はNTFSのセキュリティ属性をサポートしていないため、コピー時にプロパティが削除される可能性があります。

プロパティを維持したい場合は、コピー先のファイルシステムをNTFSにするか、適切なバックアップツールを使用するのが推奨されます。

「プロパティを含めずに...」メッセージが表示される主なシナリオ

次のような状況で、このメッセージが表示されることがあります。

状況1. NTFSからFAT32へのコピー

  • 外付けHDDやUSBメモリのファイルシステムがFAT32の場合、NTFS特有のプロパティ情報が保持されないため、この警告が出ます。

状況2. NTFSからexFATへのコピー

  • exFATはFAT32よりも多機能ですが、一部のNTFSプロパティが保持できないことがあります。

状況3. ネットワーク/クラウドストレージへのコピー

  • 一部のネットワークドライブやクラウドストレージでは、プロパティ情報が完全に引き継がれない場合があります。

状況4. ファイル圧縮や暗号化されたファイルのコピー

  • 圧縮や暗号化が適用されているファイルをFAT32やexFATにコピーすると、それらの設定が解除されるため、このメッセージが表示されることがあります。
❌注意:

このメッセージを無視してファイルをコピーすると、メタデータの消失、アクセス権限の解除、ファイルの動作不良、圧縮や暗号化の解除などの問題が発生する可能性があります。また、一部のソフトウェアが必要とするプロパティ情報が欠落し、正常に動作しなくなる場合があります

「プロパティを含めずに...」メッセージが表示される場合の解決策

ファイルのコピー時に「プロパティを含めずにこのファイルをコピーしますか?」というメッセージを回避するためには、いくつかの方法があります。以下では、プロパティを保持しながらコピーする方法と、メッセージを回避するための対処方法を詳しく説明します。

解決策1. 「はい」をクリックする

「はい」を選ぶと、プロパティ情報(アクセス権限、作成者情報、タグ、暗号化設定など)が削除された状態でコピーが実行されます。そのため、コピー先ではファイルの詳細情報が失われ、検索や管理が難しくなる可能性があります。また、NTFSの圧縮や暗号化が解除される場合もあります。

👀「キャンセル」を選んだ場合

「キャンセル」を選ぶと、ファイルのコピーが中止され、プロパティ情報を保持したままコピーができません。プロパティ情報を確保したい場合は、「キャンセル」を選んで別の方法を検討する必要があります。

解決策2. ファイルを圧縮してコピーする

コピー先のストレージがFAT32などのファイルシステムで、プロパティ情報を保持できない場合、ファイルをZIPやRAR形式で圧縮してからコピーする方法があります。圧縮された状態でコピーすれば、ファイルの内容はそのままで、ファイルシステムの制限を回避できます。

1. 圧縮ファイル(ZIPやRARなど)を作成するには、圧縮ソフトウェアが必要です。

  • WinRAR:RAR形式で圧縮可能

  • 7-Zip:無料でZIPやRAR形式に対応

  • Windows標準の圧縮機能:ZIP形式のみ対応

ここでは、Windows標準の圧縮機能を使った例を紹介します。

2. 圧縮したいファイルやフォルダをエクスプローラーで選択して右クリックし、表示されたコンテキストメニューから「送る」を選び、「圧縮(zip形式)フォルダー」をクリックします。

圧縮(zip形式)フォルダー

3. 圧縮が完了したら、ZIPファイルを選択し、通常のファイルコピーと同じように、ターゲットのストレージデバイス(FAT32やexFATのドライブなど)にコピーします。

* 圧縮ファイルを外付けドライブやUSBメモリにコピーしても、ファイルシステムの制約に影響されず、元のファイル内容をそのまま保持した状態で移動できます。

4. 圧縮したファイルをコピー先のストレージに移動した後、ZIPファイルを右クリックし、「すべて展開」を選択して解凍します。

すべて展開

❌注:
  • 圧縮した状態でコピーすれば、ファイルシステムの制限を回避できますが、圧縮ファイルを解凍する際に元のプロパティ情報(アクセス権限やセキュリティ属性など)は失われることを理解しておく必要があります。
  • 圧縮作業はファイルの元のデータを保持し、移動やバックアップを容易にするための手段ですが、ファイル属性を完全に復元するものではない点に留意してください。

解決策3. ファイルシステムをNTFSに変換する(FAT32からNTFSへ)

FAT32のストレージをNTFSに変換することで、ファイルのアクセス権限やセキュリティ属性をサポートできるようになります。変換手順は以下の通りです:

1. Windows検索バーに「cmd」と入力し、コマンドプロンプトを管理者として実行します。

cmd

2. convert X: /fs:ntfsX:を変換したいドライブのドライブレターに置き換え)を入力し、「Enter」キーを押します。変換が完了するまで(「Conversion complete」と表示される)待ちます。

コマンドプロンプト

この操作で、FAT32からNTFSへファイルシステムが変更され、セキュリティ属性が維持されるようになります。

解決策4. アクセス権を許可してファイルコピーを実行する

ファイルに固有のセキュリティ属性が設定されている場合、ファイルコピーの際に「プロパティを含めずにこのファイルをコピーしますか?」というエラーメッセージが表示されることがあります。アクセス権限を適切に変更することで、このエラーを解決し、ファイルを正しくコピーすることが可能です。

1. コピーしたいファイルまたはフォルダをエクスプローラーで見つけ、右クリックして「プロパティ」を選択します。

2. 「セキュリティ」タブ内で、「編集」ボタンをクリックします。

3. ダイアログ内で、アクセス権限を変更したいユーザーアカウント(自分のアカウント)を選択します。リストに自分のアカウントが表示されていない場合は、「追加」ボタンをクリックして、アカウント名を手動で追加します。

アクセス許可

4. 「アクセス許可」セクションで「フルコントロール」の横にある「許可」ボックスにチェックを入れ、「OK」をクリックします。

5. 所有者や権限を変更した後、再度ファイルのコピーを試みてください。アクセス権限が適切に設定されていれば、ファイルが正常にコピーできるようになります。

解決策5. 同期ソフトでプロパティを保持したままコピーする

実は、同期ソフトを使用することで、ファイルのプロパティを保持したままコピーが可能です。多くの同期ソフトウェアは、ファイルの属性(作成日、最終更新日、アクセス権など)をそのままコピーする機能を提供しています。この機能を活用すれば、元のファイルと同じ状態を維持したまま、異なる場所にコピーやバックアップを行うことができます。

特におすすめなのは、専門のファイル同期ソフトであるAOMEI Backupper Standardです。このソフトは、4つの同期方法(ベーシック同期、ミラー同期、リアルタイム同期、双方向同期)を提供しており、さまざまなニーズに対応できます(なお、最後の3つの同期方法は有料版で提供されています)。

さらに、Windows 11、10、8.1、8、7、Vista、XPを含むすべてのWindowsオペレーティングシステムをサポートしています。以下では、AOMEI Backupper Standardを使用して、プロパティを保持したままコピーする方法をご紹介します。

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1. AOMEI Backupper Standardをダウンロードしてインストールし、起動します。そして、左側の「同期」タブをクリックし、「ベーシック同期」を選択します。

ベーシック同期

2. 他の同期タスクと区別するために、タスクのファイル名を変更できます。「フォルダを追加」をクリックして、移行したいフォルダを選択します。

「+」アイコンをクリックして、同期するフォルダを追加できます。

フォルダを追加

3. フォルダの保存先を選択し、「開始」をクリックして操作を実行します。その後、同期が完了するまで待ち、「完了」ボタンをクリックしてください。

開始

よくある質問

コピーできないプロパティはデータに影響しますか?
 
Windowsでは、ファイルを右クリックして「プロパティ」を選択することで、そのファイルのプロパティを確認できます。結論として、コピーされないプロパティはファイルのデータ自体には影響を与えません。プロパティはコピーされませんが、ファイルの内容やデータには問題がありません。
ファイルのプロパティとは何ですか?
 
ファイルを保存すると、そのファイルに関連する詳細な情報が一緒に保存されます。これを「ファイルのプロパティ」または「メタデータ」と呼びます。プロパティには、ファイルの作成日時や作成者、ファイルサイズなどの情報が含まれます。これらの情報は、ファイルを右クリックして「プロパティ」を選択することで確認することができます。

まとめ

この記事では、「プロパティを含めずにこのファイルをコピーしますか?」というメッセージが表示される理由や、それに対する解決策についてご紹介しました。このエラーメッセージは、ファイルシステム間の互換性やセキュリティ設定に起因することが多く、適切に対処することでスムーズにコピー作業を進めることができます。自分のニーズに最適な方法を選んで、快適にファイルコピーを行いましょう!

もしご不明な点などがありましたら、遠慮なくご質問ください。弊社のメールはsupport@aomeitech.comです。最後までありがとうございます。

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Yoyo · この記事を書いた人
Yoyoは、AOMEI Technology会社の編集者としてパソコンに関わるヘルプドキュメント、基礎知識、リソースなどを書いています。そのほか、バックアップ&復元、クローン、ディスク&パーティションの管理、クラウドファイルの同期などの記事もたくさん持っています。情報技術とウェブ関連の分野に情熱を傾けつつ、ゲームも大好きです。新しいテクノロジーに常に興味津々で、読者に最新情報を提供することを心掛けています。