タスクスケジューラでファイルを自動バックアップする方法
Windowsに標準搭載されている「タスクスケジューラ」は決められた時間または一定間隔でプログラムやスクリプトを実行する機能です。この記事では、タスクスケジューラを利用してファイルを定期的に自動バックアップする3つの方法についてご紹介しましょう~
Windowsの標準バックアップツールだけでは不十分
システムクラッシュ、ハードディスクの障害、ウイルス感染、パソコン盗難など、データ損失を起こす原因はさまざまです。Windows7/8/8.1/10/11は、データの消失を防ぐために、多くのバックアップおよび復元オプションを提供しています。
- ※例えば:
- Windows 7では、「復元ポイント」を作成して、コンピューターのシステムファイルを以前の時点の状態に戻すことができます。そのほか、「バックアップと復元」というツールもあり、システムイメージを作成することもできます。
- Windows 8では、Microsoftは個人用ファイルをバックアップするために「ファイル履歴」というツールを導入しました。「ファイル履歴」で複数のバージョンを保持することもできます。
- Windows 10では、MicrosoftはOneDriveというオンラインストレージサービスを提供し、データをクラウドストレージにバックアップすることができます。
Windowsに組み込まれている一部のバックアップ機能は、スケジュールを設定してバックアップタスクを自動的に実行することができますが、いくつかの制限があります。なかなか人々のニーズ・要求を満たすことができません。
こういう時に「タスクスケジューラ」を使用することができます。これは、決められた日時に、決められた事を繰り返す作業を自動化できるツールです。タスク(ジョブ)管理ツールとも呼ばれます。
【補足】豆知識:Windows OSには、定例の作業を自動化する機能として「タスクスケジューラ」が標準で搭載されています。タスクスケジューラを利用すれば、作成したbatファイルやVBスクリプトを定期実行することができます。他にもexeファイルやPythonやRubyなどのスクリプトを実行することもできます。
今回の記事では、定期的にとっているファイルのバックアップを自動化するケースを例として挙げ、タスクスケジューラの使い方を説明していきます。
タスクスケジューラでファイルの自動バックアップを設定
タスクスケジューラの画面から案内に従ってタスクを簡単に作成できます。毎日/毎週/毎月という単位でバックアップ作成を繰り返すほかに、指定したトリガーの条件を満たせば、タスクスケジューラはタスクを自動実行します。ここでは「ログオン時」「スタートアップ時」「アイドル時」など、選択可能なトリガーが沢山あります。これは素晴らしいことじゃありませんか?
タスクスケジューラでファイルバックアップのタスクを作成するには、以下の操作手順を行ってください。
手順 1. Windowsキー + Rキーを押して「ファイル名を指定して実行」画面を開きます。「taskschd.msc」と入力し、Enterを押してタスクスケジューラを起動します。
※補足:コントロール パネル→システムとセキュリティ→管理ツール→タスクのスケジュールからタスクスケジューラにアクセスすることもできます。
手順 2. 「タスク スケジューラ ライブラリ」フォルダを選択してから「タスクの作成」をクリックして設定を開始します。
手順 3. 「全般」でタスクの名前を付け、説明を入力します。必要があれば、「ユーザーがログオンしているかどうかにかかわらず実行する」オプションにチェックを入れることもできます。
手順 4. 「トリガー」タブで「新規」をクリックして新しいトリガーを作成します。必要に応じて、1つのトリガーを追加することができます。パソコン起動時にバックアップを開始したい場合、「スタートアップ時」を選択して「OK」をクリックすればいいです。
手順 5. 「操作」タブで「新規」をクリックして新しい操作を追加します。「プログラム/スクリプト」欄に「wbadmin」と入力し、「引数の追加(オプション)」欄に「start backup -backupTarget:F: -include:C:\Users\My documents」と入力します。※注:入力したWBadminのコマンドライン引数(パラメーター)により、作成したバックアップが異なります。例えば、「-allcritical」オプションを指定すると、すべての重要なボリュームをバックアップの対象に含めます。
➸関連記事:Wbadminコマンドオプションの一覧【バックアップと回復用】
手順 6.「OK」をクリックし、「タスクスケジューラ」画面に戻ります。作成したタスクは「タスク スケジューラ ライブラリ」のタスク一覧に表示されます。事前に手動でテストして、ファイルバックアップがスケジュール通りに問題なく実行できるか確認しておきましょう。
タスクスケジューラで復元ポイントの作成頻度を設定
Windows 11/10/8/7で「システムの保護」を有効にすると、復元ポイントの作成タスクはタスクスケジューラに自動で追加されます。タスクスケジューラライブラリ→Microsoft→Windows→SystemRestoreを順にクリックして、それを見つけることができます。「SR」という名前のタスクをダブルクリックして、復元ポイントが自動的に作成されるタイミングを設定することができます。トリガーを変更するか、または新しいトリガーを追加することができます。
タスクスケジューラでバックアップを行うより良い方法
上述のように、Windowsはバックアップ&復元の機能を多く提供していますが、いくつかの制限があります。例えば、NTFSでフォーマットされたボリュームのみバックアップできます。ここでは、もっと強力なバックアップフリーソフト「AOMEI Backupper Standard」をお勧めします。
AOMEI Backupper Standardは優れたファイルバックアップ機能を持っています。イメージの圧縮レベルを指定できます。バックアップスケジュールを設定できます。タスクスケジューラと併せて使用することも可能です。
次は、Windows 7/8/10/11でファイルまたはフォルダを自動バックアップするように設定しましょう~
手順 1. このバックアップフリーソフトをお使いのコンピューターにダウンロードして実行します。「バックアップ」→「ファイルバックアップ」を選択します。
手順 2. 「ファイルを追加」または「フォルダを追加」をクリックしてバックアップしたい項目を選択します。
手順 3. そして、イメージを保存する場所(バックアップ先)を選択します。「スケジュール」をクリックして、デイリー/ウィークリー/マンスリー/イベントトリガーなどのバックアップを設定できます。例えば、パソコン起動時にバックアップを実行したい場合、「イベントトリガー」を選択してから「システム起動」オプションにチェックを入れます。
※注:イベントトリガー機能を使用したい場合、AOMEI Backupper Professionalにアップグレードする必要があります。
手順 4. タスクスケジューラでこのバックアップを実行したい場合、「詳細」タブをクリックして「Windowsタスクスケジューラでタスクを実行します」オプションにチェックを入れます。
手順 5. 「開始」をクリックして作成したファイルバックアップを実行します。
手順 6. タスクスケジューラに移動して、このタスクを見つけることができます。必要があれば、タスクスケジューラでそれを編集・変更することもできます。
補足:また、AOMEI Backupperはクラウドストレージ-AOMEI Cloudを提供しています。クラウドストレージは実体がなく、物理的な損傷などによるデータ損失を回避できますし、インタネットがあれば、どこでもクラウドからデータを復元できるというメリットがあります。
「クラウドバックアップ」機能を使用して、ファイル/フォルダをAOMEI Cloudにバックアップできます。元のファイル/フォルダが紛失・破損した場合、AOMEI Cloudからデータを復元することで、簡単に取り戻すことができます。AOMEI Cloud(1TB)は、15日間無料試用可能で、ぜひ使ってみてください。
あとがき
ファイルバックアップの作成が完了した後、AOMEI Backupperの「ツール」→「ブータブルディスクの作成」を利用して起動可能なメディアを作成することをお勧めします。Windowsが正常に起動しない時に、これを使用してファイル復元を実行できます。バックアップと復元のほかに、AOMEI Backupperはデータを保護するためにリアルタイム同期タスクを作成したり、OSを別のHDDやSSDにクローンすることもできます。
以上はタスクスケジューラを使用してファイルを自動バックアップする3つの方法です。どちらの方が好きですか?好みにより、1つを選ぶことができます。もし、この記事が役立つなら、友達や家族と共有しましょう!また、何か質問や提案がある場合は、[email protected]までご連絡ください。よろしくお願いします。