Windows.oldフォルダとは何ですか?それを削除すべきですか?
Windows7/8/10/11のCドライブに「windows.old」というフォルダがあることに気付いている方もいると思います。ディスクの空き容量を増やすために、この大きな「windows.old」フォルダを削除しても大丈夫ですか?今回はWindows10における「windows.old」とは何か、また安全に削除/保持する方法について説明します。ぜひご覧ください~(●'◡'●)
Windows.oldフォルダとは
「Windows.old」とは、Windows大型アップデートの後(つまり、大型の更新プログラムをインストールした後)にシステムドライブ(通常、C:\)直下に作成されるフォルダです。以前のバージョンで使用されていた重要なデータ(以前のシステムファイルやプログラムなど)が格納されています。このフォルダの容量は大きいです。一般的に20GB~30GBの容量を持ちます。新しいバージョンに何らかの不具合があった場合、このフォルダからシステムを元のバージョン(アップグレード前の状態)に戻すことができます。もちろん、「Windows.old」フォルダから特定のファイルをコピーして、デスクトップ等の場所に貼り付けることもできます。
💭例えば:Windows 7/8/8.1/10からWindows 11にアップグレードすると、過去の環境をバックアップした「Windows.old」フォルダがWindows 11のCドライブに生成されます。また、初めからWindows 11を搭載するパソコンを使用している場合も、大きなアップデートが行われると、「Windows.old」フォルダがWindows 11のCドライブに作成されます。
⭐注意:しかし、このバックアップフォルダは、1ヶ月後に自動で消去される仕組みになっているため、Windows 11にアップデートした後、自身の環境で動作に問題があれば、1ヶ月以内しか元の環境へ簡単に戻すことができません。
Windows.oldフォルダからの復元方法
アップデート後にシステムに不具合が発生してしまった場合、「Windows.old」フォルダを利用してOSを以前の環境に戻すことができます。操作はとても簡単です。Windows 10で以下の手順に従って「Windows.old」による旧バージョンへの復元を行ってみましょう。
1. Windowsキーを押します。
2. 表示されるWindowsメニューから「設定(ギアマーク)」をクリックします。
3. 「更新とセキュリティ」をクリックします。
4. 左側のリストから「回復」をクリックします。
5. 「以前のビルドに戻す」という項目にある「開始する」ボタンをクリックします。
このプロセスが終了したら、バージョン復元の作業は完了です。きちんとシステムが動作するかどうかを確認しましょう。
⭐注意:しかし、「Windows.old」フォルダでのバージョン復元はPCのシステムやプログラムなどを一括して回復することです。紛失したデータは取り戻されますが、更新したデータも復旧されます。また、特定のファイル或いは削除したプログラムだけを復元したいなら、この機能を利用しないほうがいいです。なお、「Windows.old」フォルダに格納されたのは、以前のバージョンのWindowsで使っていた全てのファイルではなく、ファイルの一部です。
なぜWindows.oldフォルダを削除するのか?
✨「Windows.old」フォルダは非常に便利で、いざという時に役立つと思いますが、HDD(特にCドライブ)の領域をかなり使ってしまうという致命的なデメリットもあります。
中にはシステムをアップデート前の状態に戻すためのデータも入っているのは、「Windows.old」フォルダが存在する一番の目的と考えられてよいでしょう。しかし、「Windows.old」フォルダの「プロパティ」を見ると、その容量が意外と大きいことが分かります。
そのため、新しいバージョンをしばらく利用して問題のないことを確認してから「Windows.old」フォルダを削除することをお勧めします。このフォルダを削除することで、ディスクの空き容量を増やすことができます。
💭注:しかし、「Windows.old」削除後にトラブルが発生したら、アップグレード前の環境に戻せなくなるので、削除前に「Windows.old」を別の場所(例えば、外付けHDD、共有フォルダなど)にバックアップしたほうがいいです。
「Windows.old」フォルダは、ユーザー自身が削除しなくても30日ほどで自動削除されますが、(特にディスク容量の小さなノートPCやタブレットでは)Cドライブの空き容量不足を急いで解消するためにそれまで待てない場合は、以下に紹介する方法で削除することができます。
Windows.oldフォルダを安全に削除する方法
「Windows.old」フォルダを削除するために、エクスプローラーで対象のフォルダを選んで「削除」ボタンをクリックするか、コマンドプロンプトを開いて「rmdir /s /q C:\Windows.old」のようなコマンドを実行するのが普通ですが、「Windows.old」はWindows 10にアップグレードする前のシステムファイルを保存したバックアップなので、通常の方法では削除できません(🌞特殊なアクセス権属性などが付いていて、たとえ管理者権限を持つユーザーであってもアクセス拒否エラーが発生して削除できないことが多い)。
🤗「Windows.old」フォルダをきれいに削除するには、「ディスククリーンアップ」ツールを利用することができます。次は、Windows 10でこの「Windows.old」フォルダを削除する具体的な手順について説明します。
1. Windowsキーを押します。
2. プログラム一覧から「Windows管理ツール」を探してクリックします。
3. 「ディスククリーンアップ」をクリックして起動します。
4. 表示されるプルダウンからCドライブを選択して「OK」をクリックします。
5. 左下にある「システムファイルのクリーンアップ」をクリックします。
💛ヒント:次にはリストから「インターネット一時ファイル」だけにチェックを入れることがおすすめです。
6. 再度表示されるプルダウンからCドライブを選択して「OK」をクリックします。
7. 表示されたリストにある「以前のwindowsのインストール」にチェックをつけて「OK」をクリックします。
💛ヒント:「以前のWindows のインストール」以外の項目にチェックが付いている場合は、チェックを外したほうがいいです。
8. 「以前のWindowsのインストールまたは一時インストールファイルをクリーンアップすると、コンピューターを以前のバージョンのWindowsに復元することはできなくなります。」と表示されたら、「はい」ボタンをクリックします。
後はクリーンアップが終了するまでひたすら待つだけですが、それほど時間はかかりません。
💭注:しかし、以上の削除作業が終わると、「Windows.old」のただの一部のファイルが削除されます。つまり、単にディスククリーンアップツールを実行しただけでは、「Windows.old」フォルダは完全に削除できません。
Windows.oldフォルダを削除できない時の対処法
上記の方法で削除できないファイルが幾つかあり、「Windows.old」フォルダを完全に削除できない場合や削除プロセスの途中でエラーが発生し、正常に「Windows.old」フォルダを削除できない場合には、次の「Windows.old」フォルダの削除方法を試してみてください。
💡対処法1:ストレージセンサーからWindows.oldフォルダを削除する
1. Windowsキーを押します。
2. 「設定(歯車アイコン)」をクリックします。
3. 「システム」をクリックします。
4. 左ペインで「ストレージ」をクリックします。
5. 「ストレージセンサー」の「今すぐ空き領域を増やす」リンクをクリックします。
6. 「Windows.old」フォルダがある場合は、この一覧の先頭に「以前のWindowsのインストール」が表示されるので、この項目にチェックを入れて(削除したくない項目はチェックを外す)、「ファイルの削除」ボタンをクリックします。
【補足】Windowsキーを押し、「設定(歯車アイコン)」→「ストレージ」→「ローカルストレージ」のCドライブ→「一時ファイル」をクリックし、「以前のWindowsのインストール」にチェックを入れて「ファイルの削除」をクリックすることで「Windows.old」フォルダを削除することも可能です。
上記の手順で進めると、「Windows.old」のフォルダが完全に削除できます。操作がすべて完了したら正常に削除されているか確認してください。
💡対処法2:コマンドでWindows.oldフォルダを削除する
ストレージセンサーで「Windows.old」フォルダを削除できない場合には、コマンドプロンプトを使ってコマンドライン上からの削除を試してみてください。
1. 検索ボックスに「cmd」と入力し、「コマンドプロンプト」を右クリックして「管理者として実行」を選択します。※注:この方法は管理者権限が必要です。
2. 「RD /S /Q %SystemDrive%\windows.old」を入力し、「Enter」キーを押します。
※もし、エラーが発生して削除が進まない場合は、一度PCを再起動することをおすすめします。再起動後にコマンドプロンプトから再度削除を試してください。
これで「Windows.old」フォルダに関連するデータがすべて消去されます。
Windows.oldフォルダを保持する方法
上述のように、「Windows.old」フォルダはデータを二重に守ることができるので、一つを保持すべきだと思います。「Windows.old」フォルダが手動または自動で削除される前に、強力なバックアップフリーソフト「AOMEI Backupper Standard」を使用してバックアップを取っておいてください。
🤗AOMEI Backupper Standardで「Windows.old」フォルダをバックアップする方法は次の通りです。
1. この無料バックアップソフトウェアをダウンロードしてインストールし、起動します。
2. 「バックアップ」タブをクリックして「ファイルバックアップ」を選択します。
3. 「フォルダを追加」をクリックして「Windows.old」フォルダをバックアップの対象に追加します。※もちろん、その他のフォルダまたはファイルを同時に選択することも可能です。
4. イメージファイルを保存する場所を選択します。
5. 「開始」をクリックして「Windows.old」フォルダのバックアップを実行します。
この無料版をAOMEI Backupper Professionalにアップグレードすると、より多くのオプションで「Windows.old」フォルダのバックアップを詳細に設定できます。リアルタイム同期、システムクローン、異なるハードウェアへの復元、PXEBootToolなどの機能も提供しています。また、「クラウドバックアップ」を利用して、ファイルをAOMEI Cloudにバックアップできます。AOMEI Cloudには1TBの空き容量があります。いつでもどこでも、AOMEIカウントにログインすれば、すぐにファイルを復元することができます。ディスクの紛失や損傷を心配する必要はありません。以下は具体的な手順です:
1. AOMEI Backupper Professionalをアップグレードして実行します。「バックアップ」⇒「クラウドバックアップ」の順にクリックします。
2. 「タスク名」ボックスには、他のバックアップと区別しやすいように名前を付けることができます。「フォルダの追加」または「ファイルの追加」のいずれかをクリックし、バックアップするファイル/フォルダを選択します。または、ファイル/フォルダを直接ここにドラッグして追加することもできます。
3. デフォルトでAOMEI Cloudが保存先として選択されています。
「クラウドバックアップ」タスクを作成する前に、プログラムのGUIで「ログイン」ボタンをクリックして、直接AOMEIアカウントにログインすることもできます。一度ログインすると、バックアップタスクを作成するときに再度ログインする必要はありません。
4. 「開始」ボタンをクリックして、バックアップを開始します。そして、プロセスが完了したら、「完了」をクリックします。
まとめ
ここまでWindows.oldフォルダの役割とその安全な削除方法をご理解いただけたでしょうか。
「Windows.old」フォルダは旧バージョンのシステムファイルのバックアップです。Windows 11に慣れないか、Windows 11で頻繁に不具合が出た場合には、本フォルダのデータを利用して、以前のシステムとプログラムを復元しても悪くありません。もしアップデート後に不具合がなく、旧バージョンを取り戻したくないなら、直接「Windows.old」フォルダを削除してCドライブの空き容量を増やすのも良案です。しかし、万が一に備えて、事前にAOMEI Backupperで「Windows.old」フォルダを別の安全な場所にコピーまたはバックアップしたほうがいいです。ストレージ容量を確保すると同時に、元のバージョンに復元することができます。
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