なぜ増分/差分バックアップが必要?

時間がたつにつれて、様々なデータが蓄積されていきます。データの整合性を確保するために、バックアップを定期的に自動で作成することは重要です。しかし、スケジュールされたバックアップタスクは複数のイメージファイルを作成します。毎回フルバックアップを実行するのは、時間がかかりますし、容量も大量に消費されます。こういう時に、増分または差分バックアップを実行して、フルバックアップ作成後に変更されたデータのみバックアップするのは時間と容量を沢山節約します。

AOMEI Backupperは「フルバックアップ」「増分バックアップ」「差分バックアップ」の3つのバックアップ方法に対応しています。必要に応じていずれかを選択することができます。次は、フルバックアップ、差分バックアップ、増分バックアップの違いを説明しましょう。

バックアップ

ヒント:AOMEI Backupperで増分または差分バックアップを実行する方法(ステップバイステップガイド)については、「増分および差分バックアップを実行する方法」をご覧下さい。

フル(完全)バックアップ

フルバックアップは、指定したファイル/パーティション/ディスク内のすべてのデータを完全に複製することです。増分および差分バックアップはフルバックアップに基づいたバックアップ方法です。

●メリット:全てのバックアップデータが一か所にまとまっているため、復元(リストア)の手間が少ないです。

●デメリット:毎回全てのデータを複製する必要があるため、バックアップに時間がかかりますし、容量もたくさん消費されます。

フルバックアップ

フルバックアップを実行した後、増分または差分バックアップを作成することができます。増分/差分バックアップは、フルバックアップよりもはるかに高速であり、増分/差分バックアップで作成されたイメージファイルもより小さいです。

差分バックアップ

差分バックアップは、初回行われたフルバックアップから変更や追加されたデータのみ複製するバックアップ方法です。差分バックアップでは、まず最初にフルバックアップを行います。2回目以降は初回のフルバックアップから変更・追加されたデータのみをバックアップします。データを復元する場合は、初回分のフルバックアップのイメージと最後の差分バックアップのイメージが必要なので、ほかの差分バックアップイメージが破損しても復元作業に影響がありません。

●メリット:復元は初回のフルバックアップのイメージと任意の1つの差分バックアップのイメージだけが必要です。増分バックアップに比べると復元作業がより簡単に行えます。フルバックアップに比べると、バックアップには時間がより短くかかります。

●デメリット:増分バックアップに比べるとバックアップのデータ量は多いので、時間がかかります。

差分バックアップ

増分バックアップ

増分バックアップは、前回行われたバックアップ(フルまたは増分バックアップ)から変更や追加されたデータのみ複製するバックアップ方法です。増分バックアップでは、まず初回にフルバックアップを行います。2回目以降では、前回のバックアップから変更・追加されたファイルのみをバックアップします。変更されていないデータはバックアップされません。

差分バックアップでは初回のフルバックアップ以降に変更・追加された全てのファイルがバックアップされていくのに対し、増分バックアップでは前回以降に変更・追加されたファイルのみをバックアップすることから、増分バックアップは差分バックアップよりもバックアップ時間が短くなり、ディスクの使用量が少なくなるというメリットがあります。一方で、増分バックアップの復元については、初回のフルバックアップデータから、2回目、3回目、4回目と順に復元を行う必要があります。完全な復元に全ての増分データが必要となります。いかなる増分バックアップイメージが破損していると、復元作業に影響を与えます。

●メリット:バックアップのデータ量は最も少ないです。バックアップにかかる時間も最も短いです。

●デメリット:復元時に複数のバックアップイメージをつなぎ合わせる必要があるため、復元に最も時間のかかるバックアップ方法です。

増分バックアップ

フルバックアップ+増分または差分バックアップ

上記の内容から、単なるフルバックアップ方式に比べて「フルバックアップ+増分バックアップ」または「フルバックアップ+差分バックアップ」方式は高速・省容量になる事は分かっています。そのため、フルバックアップを作成した後に、増分バックアップまたは差分バックアップを実行したほうが便利かつ効率的です。

ヒント:

●一連の増分バックアップイメージに、いずれかのファイルが破損または紛失した場合、後続のイメージファイルは無効となります。

●フルバックアップは、一連の増分バックアップまたは差分バックアップの開始点として存在する必要があります。